きさ:な・の・に、
録音の時は「位相」を無視しとるわけ。
つる:…
きさ:シンバル毎にマイクを8本付けたり、
マルチ録音っていう形で。
例えばSM●Pとかやったら4人やから、
4人全員にマイク持たせる。
だからあれはモノラルマイク。
ほんでどこに居るか…パンポット、ていうんやけど、
パンで動かすねん。
「中井君はこっちに動いて〜」ってパンで動かせるねん。
ミキシング卓で。
つる:録音時は動いてなくても。
きさ:ウン。
昔はスライド式で上下のみの動きしかできひんかったけど、
今はジョイスティックみたいに、
グルグル上下左右動かすことが大体できるみたい。
問題は動かせるようにはなっても、元の音はモノラルやって事。
だって1人に1つのマイクでしょ!
モノラルやん。
ステレオだったら2本のマイクが要るよ。(爆)
色々な所でも言ってるように、
ウチワみたいな平面の音が飛び回っているだけ。
つる:ふ〜む…
きさ:録音したソースはアーティストの記録でしょ!
だったら「素」の方がええに決まってるやんか!?
素の録音の時は、位相関係も含めて正確に記録しておかないと、
後世に対しての記録にならへんと思うねんよ。
記録にならないものを残したとしても、
取り返しが付かへんと思うねん。
つる:ああ…成る程。(頷)
きさ:位相関係が完全に解明されてるのなら、
ドラムはドラム、ベースはベースで、
楽器の中に首つっこんで聴いてるみたいな明瞭な音を
録ってもかまへんと思うねんけどね。
…で、今、
その位相について、一番問題が少ないと思える録音方式は
極端に云うと2本のマイクで録音すること。
つる:それが、ワンポイントマイク、っていう録音の仕方…?
きさ:そう。
最も原始的なステレオ録音の方が、
一番位相を崩さないんじゃないかな〜、って思ってるねん。
つる:(頷)
(音像の定位3に続く)