【音像の定位2】録音時に重要視されていないモノ

きさ:な・の・に、
   録音の時は「位相」を無視しとるわけ。
 
つる:
 
きさ:シンバル毎にマイクを8本付けたり、
   マルチ録音っていう形で。
 
   例えばSM●Pとかやったら4人やから、
   4人全員にマイク持たせる。
   だからあれはモノラルマイク。
 
   ほんでどこに居るか…パンポット、ていうんやけど、 
   パンで動かすねん。
   「中井君はこっちに動いて〜」ってパンで動かせるねん。
   ミキシング卓で。
 
つる:録音時は動いてなくても。
 
きさ:ウン。
   昔はスライド式で上下のみの動きしかできひんかったけど、
   今はジョイスティックみたいに、
   グルグル上下左右動かすことが大体できるみたい。  
 
   問題は動かせるようにはなっても、元の音はモノラルやって事。
   だって1人に1つのマイクでしょ!
   モノラルやん。
   ステレオだったら2本のマイクが要るよ。(爆)
 
   色々な所でも言ってるように、
   ウチワみたいな平面の音が飛び回っているだけ。
 
つる:ふ〜む…
 
きさ:録音したソースはアーティストの記録でしょ!
   だったら「素」の方がええに決まってるやんか!?
 
   素の録音の時は、位相関係も含めて正確に記録しておかないと、
   後世に対しての記録にならへんと思うねんよ。
   記録にならないものを残したとしても、
   取り返しが付かへんと思うねん。
 
つる:ああ…成る程。(頷)
 
きさ:位相関係が完全に解明されてるのなら、
   ドラムはドラム、ベースはベースで、
   楽器の中に首つっこんで聴いてるみたいな明瞭な音を
   録ってもかまへんと思うねんけどね。
 
   …で、今、
   その位相について、一番問題が少ないと思える録音方式は
   極端に云うと2本のマイクで録音すること。
 
つる:それが、ワンポイントマイク、っていう録音の仕方…?
 
きさ:そう。
   最も原始的なステレオ録音の方が、
   一番位相を崩さないんじゃないかな〜、って思ってるねん。
 
つる:(頷)
 
 
(音像の定位3に続く)