きさ:…んで、
その「少ない」っていうハナシになるやんか?
こんだけ(ジェスチャー)や。
バケツ一杯くらいの空気を動かしたらええねん。
これくらいの、バケツ一杯の空気の量を量ったら10Lやんか?
そしたら…
つる:12gですね。
きさ:そう。12g動かしたらええ。
そしたら、凄く「少ない」みたいに聞こえるやン?
つる:きこえますね。
重さが「少ない」ですよね。
12gだし。
重さ的には少ない。
きさ:うん。重さ的にはね。
でも、それをどんだけの「速さ」で動かさなあかんの?
っていうハナシに今度なってくるわけ。
…で、考えなアカンのはスピードやねんけど、
多くの人は大体低音で考えるみたい・・・
つまり低速・・・
つる:ふむ。
きさ:低周波の時には、しっかりのってくると。
つる:なんで低音のときだけで考えるんですかね?
きさ:考えやすいから。
つる:ほぇ〜。
きさ:高音のときに、低音のとき以上に質量が影響するなんて、あんまし思わない。
つる:ふ〜ん…
きさ:あのね、
空気の粘性にはね、独特の癖があって、
低音のときはゆっくり縮んでくれる・・・
つる:ふむ。
きさ:ところが、高音の時はほとんど縮んでくれへんねん。
つる:ほとんど…
きさ:それが空気の特性やねんw。
縮むのが間に合わない。
言い換えると
低速では柔らかくて、高速だと硬い。
つる:なるほど…
きさ:こんだけの(ジェスチャー)空気が入った風船があったとして、
例えば低い音…「ブーーーン」っていう20Hzの音は、
1秒間に20回動くンやね。
ほしたら、抵抗がこんだけ(風船のサイズ)あるんやね、っていうのはわかるよね?
つる:はい。風船がふくらんだり縮んだりってしますよね。
きさ:縮んだり膨らんだりするよね。
ほしたら、それが1秒間に1,000回になったら?
つる:うわ〜(苦笑)
そりゃぁもう、膨らんだり縮んだりしてるヒマないんじゃないですか?
きさ:ないやろ?(笑)
そんな風にだんだん高音になるほど抵抗が高まるのが、空気の特性やねん。
つる:ふ〜ん…
きさ:空気が縮む時の加速度の慣性力と、縮まないときの加速度の慣性力とでは、
どっちのほうが影響が強いと思う?
つる:慣性力・・・わかんないです。
きさ:低周波の領域の方が想像しやすいけど、
2,000Hzとか3,000Hzとかの周波数辺りも考えんといかんと思う。
縮まない=慣性力が強いって、事やないのかなぁ・・・
つる:む。
きさ:せやけど、ええと、何キロかな…
Ge3的には3000Hzくらいの周波数を基準に考えようと思うねん。
つる:ふむ。
きさ:だから、
1秒間に3,000回振動する時の加速度を…ようするに、
4Lの空気を震わすのは1秒間に3,000回。
3,000回震わす時の質量を計算せなアカンと思う。
…ほしたら、50Hzと3,000Hz、全然違うやン?加速度が。
つる:全然ちがいますね。
きさ:だから、これまでのメーカーが作るカウンターウェイトは、
Ge3的には小さ過ぎて役に立たないと思うねんw。
つる:おおおお。
…低音の時の考え方で、高音の時も考えるから…ですね。
きさ:そうなんと違う?
カウンターウエイトで、実際どういう効果を得られるのかを図でみると判るとおもうよ。
これが元の音、
で、これが再生された音。
ほらね。下のグラフ(再生された音)だと、赤い部分が出てへんやろ。
これが体力負けした部分で
体力が無いから押し切れなかったん。
だからカウンターウエイト(体力)が必要だと思う訳。
消えた分は何処に行ったのか?…っていうと、
エネルギー保存の法則から言えば、エネルギーは消えへんやろから、
フレームを通じて箱に回ったと考えられるね。
逆に言うと衝撃波が消えてノイズや歪みのエネルギー源となってると考えている。
つる:ふむ。ふむむ。
きさ:カウンターウエイトを装着すると・・・
1.音のダイナミックレンジが拡大する。
波形の赤い部分が出るので当然ですね。
2.何だか静かになる。S/Nが向上する。
赤い部分が暗騒音として鳴っていたんだから当然と言えば当然。
この音として出てこなかった衝撃をカウンターウエイトで跳ね返してしまうわけやけど、
そのカウンターウエイトを支えるフレームなども、それなりの強度が必要なのが判るよね。
これで、ProjectQが先か? 茅蜩が先か?
鶏が先か卵が先かの話に戻ってきたね?
つる:やっひぃ・・・ \(^O^)/
改訂 2018/06/06