きさ:今までの話の流れは・・・
空気は軽そうに見えるけど、
動的に見ると、粘っこくて意外な抵抗を示す。
って事やってんけど、判る?
つる:…いえっさー(苦笑)
きさ:何度も言うてる事やけど、
10cm径程度のSPユニットだと、約4Lの空気を振るわせなアカン。
20cm径で12L、38cmだと28L。
12Lやと掛ける1.2gで14.4g。
たかが14.4gの空気の振動を正確に行うのに必要な体力(質量)は…
つる:何グラムのカウンターウエイトが必要なんですか?
きさ:Ge3的には10kgだと考えてる。
つる:げげげ。(笑)
14.4gに対して10000g!
多いですね〜。
きさ:口径別では・・・
10cm径 4L(空気)×1.2g=2.5kg
20cm径 12L(空気)×1.2g=10kg
30cm径 28L(空気)×1.2g=18kg
一般的な磁気回路のユニットだと、この程度の質量で充分なのかなぁ〜
でも、強力な磁気回路を持ったユニットやったら話は違うよね。
こんな程度やったら、話にもならんやろなぁ…
まぁ、2倍は必要やろな!
つる:ほしたら、
茅蜩・鼓粒をつけるなら何個いるかっていうと…
きさ:一般的には必要な茅蜩・鼓粒は、若干の余裕をみて
10cm径 2.5kg:2個
20cm径 10kg:3個
30cm径 18kg:4個
つる:茅蜩・鼓粒は1個/約4kgの仮想質量を発揮しますもんね。
それでも、こんだけの茅蜩・鼓粒がいるわけですね。
きさ:これが「理由」やねん。
つる:カウンターウェイトに茅蜩・鼓粒をつける理由?
きさ:うん。そう。
つる:実際には、それだけのカウンターウェイトが付いてない?
きさ:無い!、無い!
全然足りへん。
ホンマに、そんなに付けたら、
今度はフレームが遣られるw。
つる:ふむ。
きさ:逆に最近自信を持って来たん。
つる:エッ?
きさ:今までは、本当のカウンターウエイトって無かったんや!ってね。
仮想的質量の「茅蜩」が出来て初めて、
「本格的なカウンターウエイトが実現出来たんだ!」ってね。
せやから最近、仮想質量って事を強調するのを止めたん。
仮想質量が出来るようになって初めて、
本格的カウンターウエイトが実現できた訳。
だから、
これが本当のカウンターウエイトや!
って言うようにしてんねん。
つる:ふ〜む…
…ほしたら、いままでは、
カウンターウエイト無しでどうしてたんですか?
きさ:一時期、
「箱がしっかりしてないと、しっかりした音が出ない」
っていうのがオーディオの常識にあったよね。
それでアピトン材だとか水に沈む程重い木材を有り難がった訳。
つる:ふむふむ。
きさ:…で、箱がやたらめったら重たくなったん。
つまり、箱に、その質量を求めたわけ。
つる:ユニットじゃなくて箱に。
きさ:うん。
…でも、それはある意味では正しいかも知れないけど、
直接的な話では無いよね。
コネックってるだけやね。
ほしたらね、逆説的に桐材で箱を作る人も出てきた。
これが小口径のユニットだと実に音が良いわけ!(笑)
箱の重さと、音の良さは関係していないと、
一部の人は気が付きだしたわけよ…。
桐だから音が良いと有り難がっている人もいるけど、
これは、ちょっと話が違うと思う。
…で、
重い箱やけど…
その箱の質量が正しくカウンターウエイトとして機能するには、
ユニットと箱がしっかり繋がっているかって問題がある。
つまりユニットと箱との接続剛性っていうヤツね。
つる:…うん。
きさ:ほしたらその剛性が弱けりゃぁ、その質量がいかへん。
つる:カウンターウェイトがわりには…なりませんね。
きさ:ん。
ゴムで繋いだみたいなだけやん?
つる:はい…(苦笑)
きさ:今までの箱は重くてもあまり意味がなかった、って事やと思うねん。
つる:ほほ〜。
きさ:おわり。
つる:おわり(笑)
きさ:ふひ〜…(茶を飲む)…よう喋ったかなぁ?
つる:まぁまぁ。(笑)
つる:…ええ〜と、ほしたら、
商品の『はじめの一歩』で、
一歩目にProject Q、二歩目に茅蜩・鼓粒、ってかいてあるけど、
どっちが先でもいいってことですね。
きさ:両方するんやったら、
Project Q塗ったあとに茅蜩・鼓粒貼る方がやりやすいだけでね。
つる:ニワトリタマゴなんですね。
きさ:どっちが先でもエエよ。
話しやすかったから茅蜩・鼓粒→Project Qの順番なだけ。
つる:了解しました。(^^)/
<完>
改訂 2018/06/06