■ LE8Tを理想的アコースティック・サスペンションに…
●サンスイ SP-150の箱をASに改造してLE8Tを仕込む
Ge3的理想アコースティック・サスペンション方式にLE8Tを仕込んでみました。
AS(アコースティック・サスペンション)は、一般的には…
1.低音は出るけど能率が悪い
2.ユニットのコーンが強靭かつ重くないと駄目
3.音色が暗い
…のような、マイナスの先入観が強いようですが、
Ge3では、最新の素材を使うとマイナス要素は何処にも無いと、思っています。
つまり、時代的にASを使いこなせる状況では無かったのです。
「ASは大気圧を利用した、ホーン式にも劣らない、天才的なエンクロージャーだ。」と思う訳です。
そこで手持ちの古いユニットを使ってのASを作ってみました。
使ったユニットはJBLのLE8Tの初期バージョンです。
往年のオーディオマニアは眉をひそめる眉ををひそめる筈の使い方を敢えてしてみます。
箱は新しく作っても良いのですが、今回は古いSPの箱を利用することにしました。
使ったSPは子供の頃に憧れだった格子模様のサンスイのSP-150です。
正直に云うと「格子模様のSPが欲しかった」ので選んだSPです。^^;
SP-150の全景です。
ユニットは聞くところによるとコーラルのOEMだったそうです。
そう言われるとコーラルの顔をしていますね。^^;
●穴をふさぐ、サブ・バッフル
元のユニットを全て外して穴をマスク板で塞ぎました。
マスク板とサブ・バッフルには21mmの厚い目の板を使いました。
●ユニットのチューン
ユニットのセンターキャップに琴引を貼りました。
ユニットの高域を大きく改善します。
琴引のページ https://ge3.jp/store/products/detail.php?product_id=53
コーン紙に「黒アゲハ」を貼ります。
「黒アゲハ」はコーン紙を仮想的に補強します。
黒アゲハのページ https://ge3.jp/store/products/detail.php?product_id=163
ユニットにマスダンパーの茅蜩を貼ります。
ケーブルはユニットに直付にしました。
ターミナルを利用すると音が濁るコトが多いのでハンダ付けが確実です。
直付で+3pは期待出来ます。
フレームの鳴きを押さえるためにケブタ・フェルトを奢りました。
これもカナリ効きますよ。+3p
ケブタフェルトのページ https://ge3.jp/store/products/detail.php?product_id=153
● 自立柱
今回はV字の自立柱にしました。
1本柱に比べて長さの調整が楽なのでお勧めです。
自立柱の固定と茅蜩の位置を見て下さい。
● 綿を詰める
最後にユーミラン綿を写真位ギュウギュウ詰めにします。
ASの能率が悪くて音色が暗かったのは、この吸音材が原因だと思います。
ガラス繊維の吸音材は音色が暗くなりがちです。
能率が悪くなるからと中途半端な量にすると反対に能率が悪くなります。
完成した写真です。
格子を付けてご機嫌です。
● 結果と感想
古いLE8Tを最適化したアコースティック・サスペンションに入れると、どんな音がするのか?
まわりの人達には随分心配する意見が多かった訳ですが、結果大成功だと思います。
性能も音も、この簡単さを考えると申し分ありません。
手間を惜しまないのであれば「逆ホーン」、簡単さが大事ならこの「理想的アコースティック・サスペンション」はお勧めですぞ。
蛙鳴蝉噪の記事はココ https://audio.ge3.jp/modules/blog/?p=3724