聴能力のはなし その3
〆 〆
(「違う」とういう認識 その2からの続き)
つる:さっきの話なんですけどね。
きさ:うん。
つる:「自分と人は違う」って…
「自分と同じ人もいる」けど「違う人もいる」…
この「何」が「同じ」かっていうと、
「同じ方向性を好む人」
ってことすよね。
たとえば、
Ge3の方法でセッティングしたときに
「うわぁ、いい音になったなぁ」
っていうひともいるけど、
そうでな人もいるってことを認識しないと…だめだよ、
っていう。(苦笑)
それはどのセッティング方法にもいえることで
その方法が「正解」かどうかは、
「方向性が同じ」
かどうかにかかっている、と。
きさ:うん。
つる:それってなんか………ええ〜と…う〜んと…
きさ:…うん、
「人の家に行って口だしすんな!」ちう話やねん。
つる:(苦笑)
きさ:ど素人がね…
つる:フッフッフ…(苦笑)
きさ:評論家であっても…そうやろ?
つる:う〜…はい。(苦笑)
方向性の違いがあることもある…ですよね?
きさ:違いがある可能性のほうが高いやろしね。
つる:でしょうねぇ。
きさ:みんなせやから
自分と、ひとが「違うねん」ってこと…
…その認識が、ほとんどないと思うよ?
だからひとを家によんでね…
つる:…いろいろする。(苦笑)
…自分が満足しただけじゃ
「満足」じゃない、ってことですかね?
きさ:ん〜………まぁ、
そういうこっちゃろなぁ。
つる:ふ〜ん…
きさ:ひとにな、
「(この音)ええねぇ」
っていうて欲しいねん。
趣味の世界やから。
つる:あ〜〜〜…
きさ:仲間が欲しいねんな。
つる:ああ。
うん。うん。(頷)
わかります。
きさ:…でも、無理やねん。
無理なことが、多い。
つる:……ははは(乾笑)
きさ:せやから、すンごく、音楽鑑賞っていうのは、プライベートな話やねんね。
つる:ふ〜ん………ふむ。(頷)
きさ:そこんところを、まだみんなよく分析できてないんちゃうかな?
つる:ふむむ。
きさ:…せやから、
「自信持てよ!」っていうのもアリやし、
「ひと(他人)の言うこときくな〜っ!」っていうのもアリやろうな。
(苦笑)
つる:ふふふ(笑)
(「聴能力の話4」に続く)
〆 〆
<追記>
私は、Ge3の方向性は「生(リアル)の音」だと思っています。
それはとても豊かに立体的で触れることができそうなものです。
(きささんはどう言わはるでしょうか)
言葉って難しいですね。
何かを言うと、その何か以外を否定しているわけではないのにそんなふうにとられたりしますが、ここに上げている会話の中で言いたいのは、「だから他人のとこにいってセッティングをするなよ」ということではなくて、「お互いの聴能力が違うってことを認識・容認したら、自分に必要ない意見に右往左往しなくて済むよ」ってことです。
なにせ参考にしたほうがいいんじゃないか?って思わせる情報はあまり余るほど溢れているのですから。
むしろ、自分の好む方向性を見つけて、それと同じ方向性の手法・メーカー・評論家の意見を用いれば、自分の好む方向の音楽が得られる可能性が高い、ってことが言いたいのです。