オークションで入手したPioneerの22年前のSPです。
個人的にはビンテージ製品はあまり得意ではないのですが、かなり競い合って落札しました。(笑)
オーディオ雑誌的に、このSPを説明すると、リボンツイータ、ベリリウム・ドーム・スコーカ、36cmウーファと言ったかなり大型のブックシェルフ型のSPです。重量も45kgもあり、オーディオ業界が元気な頃のPioneerの意欲作です。
これを入手した最大の理由は、システムとしてはともかくユニットのGe3値が異常に高い値を示したからです。(爆)
特にスコーカには強烈に惹かれました。
それと、最近ますます感じ出した”大型のウーファでないと再現できない何か?!”を確認したくて...
本当に大型でないと再現できないモノがあるのかどうかを知りたかった訳です。
ウーファのエッジはウレタンエッジの為、既にボロボロで音が出せる状態ではありませんでした。
もちろん、承知で落札したので、別に落胆などしていません。
黒アゲハ的エッジを実験する好機であります。
※もっとも、エッジが潰れていなくても、エッジの交換はしたでしょうね。(爆)
さて、エッジの修復から始めとしますか...
■エッジ修復の各行程
ウレタンエッジの寿命でボロボロです。エッジに比較して、コーン紙やダンパーは殆ど劣化を感じさせません。
フレームもよく考えられた剛性の高そうなフレームです。
ウーファは36cmと大きいいので、エッジは正確に作る必要があります。その為に先ず正確な型紙を作りました。
エッジの構造は黒アゲハをヒントに新しく考えました。分割振動を吸収しコーン紙に戻さない機能を持つエッジです。
作成には、凄い時間が掛かりました。(笑)
エッジのアップです。
表面には不織布ではなくアミを被せています。
出来上がったエッジをウーファに取り付けました。思ったよりも綺麗に取り付けることが出来ました。
もの凄く強くて押してもびくともしないエッジです。コーン紙を叩いても、響く気配すらありません。
これ以上のオーバダンピングは無いと思えるほどの固いエッジです。(爆)
エッジの修復が完了しウーファを箱に戻しました。
妙な迫力のあるウーファになりました。
しばらく音出しをして慣れさせてから、次のチューニングに進むことにします。
音的には、非常に締まった低音が特徴的です。昔聴いた記憶の音とは別物ですが量的には心持ち足りないかも知れません。
いつもの鬼太鼓座を聴くと、太鼓の大きさは出ますが、太鼓の構造や調子が全く判りません。JBL4312の太鼓には遠く及びません。
まぁ、チューニングはこれからですから...