吸音材にユーミラン繊維を使う 126.8pz

■  吸音材にユーミラン繊維を使う。

スピーカに吸音材は使わなくて済むのなら使わない方が音は良い。
つまり必要悪って訳だ。
しかし、どうしても音の抜けが悪くなる場合もあって、
そんな時には最小限、適所適材に使うのが原則だ。

10年以上前、Ge3ではスピーカから吸音材を撤去するコトを奨めていた。
当時の吸音材を使うと音が暗くなってしまうので、これを嫌ったためだ。
吸音材の代わりに紙風船とか紅茶パックとか別の方法での吸音を奨めていた訳だ。
ところが「吸音材は撤去した方が良い」と誤解され、難儀したコトがあった。^^;

現在ではGe3値の高い吸音材もあって、悪いことばかりでは無くなった。
ただし、適所適材、最小限度が大前提であることには変わりはない。

試しに高Ge3値の吸音材を買って試してみた。
「良いことは良いのだが高価過ぎ!」というのが正直なところだ。

次に見つけたのが「ユニチカのユーミラン繊維」である。
ところが、これの入手方法が判らない。
比較的安価な「ユーミラン布団」をヤフオクで見つけた。

それがコレだ。

ヤフオクで探すと新しい掛布団で最安値では6000円くらいだ。
これの中綿を吸音材に使うのだが、中綿は2kgほどもあるので、かなりの量である。ある意味、安心して作業が出来ると思えば安いのだ。^^;
しかも吸音材としてのGe3値は126.8pzもあるのだ。\(^-^)/

これは現在使っているSPの吸音材を交換してみると簡単に判るので、
お手軽なチューンとしてお薦めだ。

イェー

● チューンについて…暴論

吸音材を入れ替えると確実に音は変わる。
オリジナルよりも良くなった場合、Ge3ではチューンだと考えている。
しかし、オリジナリティーを潰す行為だと良く言われる。

オリジナリティーを大事にしたければイジらないコトだ。

これはあくまでチューンなのである。
良い素材を見つけるとチューンしたくなる訳だ。
更に良くしたいと体と耳が疼くのだ。
ボケた製品ではチューンする気も起こらない。

自動車レースではポルシェやフェラーリですらチューンする。
ノーマルでは
勝てないのだ。

それをオリジナリティーを潰す行為だとは誰も言わないのだが、
オーディオ業界は違うらしい。^^;
レースとは違うのだろう。

オリジナルが好きでボケたのを我慢できるのか、
転売価格が怖くて我慢しているのか、どうも私には良く判らない。

最近は見なくなったが、新車時のビニールをシートから外さない人が時々いるが、
それと似ている気がしてしまう訳だ。(笑)

テレテレ

■  ホーン型の場合

Ge3で薦めている「逆ホーン」は吸音材は使わなくても良い。
それはそういう設計なので不要である。
同じホーンでもバックロード・ホーンで見かけるカクカクのホーンは
反射によって抜けが悪くなるコトがあり、その場合は吸音材は少量だが必要だ。
では「綺麗なカーブのホーンなら吸音材は不要」なんてコトは無い。
これも設計次第って訳である。

 

■  密閉型やバスレフ型の場合

少量の吸音材で良い場合は百均などの洗濯ネットを使うと便利だ。
このような洗濯ネットに中綿を詰めて使うのである。


これをエンクロージャの四隅など振動が停滞しそうな所に貼り付けるのである。
吸音材の量は一概には言えないが、10L当たり20g見当で良いだろう。
入れてみて、あとは調整すれば良い。
ユーミランの吸音材は入れ過ぎたとしても音が死んでしまうコトは少ないから安心だ。

ユーザさんがJBLの吸音材をユーミランに変えたよ。

爆笑

 

■  アコースティック・サスペンションの場合(以下、AS)

吸音材を積極的に利用した方式がAS方式だ。
感動的なほど賢い方式なのだが、
意外と正しいAS
方式として機能しているSPが少ないようだ。
音圧? それとも 音調の暗さが気になったのか、吸音材が少なすぎるのだ。

昔からAS方式のSPには興味があったので色々見てきたが、
正しくAS方式を実践してると思えたのは…

Acoustic Research AR-3a
Pioneer CS-10
YAMAHA NS-1000M
ADVENT

これぐらいだ。
他にも立派なのがあるのだろうけど私は知らない。
この中でも「正しいAS方式だ。」と言えるのは AR-3a と ADVENT だけだ。
これ以外は吸音材が全く足りない。
この2つはAS
方式の開発者が作ったので当然な訳だが…

DIATONEに至ってはAS方式を謳っている割には少ない。
これでは
密閉型だと言った方が正しいと思う程少ないのだ。

現在販売されている人気のSWですら、吸音材はペラ〜と1枚入っているモノがある。
本当に「AS方式を理解しているの?」 と疑いたくなる程だ。

つまり、中途半端なAS方式を聞かされて来た訳だ。
AS方式に
はもっとパンパンに吸音材を入れないと真価は判らないと思う。

DIATONEのDS-9zをユーミランでパンパンにした。
凄い変わり様だった。

ユーザさんもVICTOR SX-500 DOLCEをユーミランでパンパンにしたとか…
ただし、密閉型だからと言ってパンパンに詰めれば良いと言う訳でもない。
AS方式でないと、ユニットが持たない。
適応したユニットかどうかが肝心なのだ。

少し前に室内の空気を震わせる能力の話をしたが、
ホーン式とAS方式はその能力が高いらしい。
つまりユニットに掛かる負荷が高いとも言える訳だ。
DIATONEの密閉式でハニカムコーンのスピーカを持っている人や
YAMAHA NS-1000Mは吸音材をユーミランに変えることで生まれ変われると思う。

テレテレ

吸音材にユーミラン繊維を使う 126.8pz」への2件のフィードバック

  1. こんばんは。

    実はこの記事を読むまで、「AS方式」と「密閉型」は同じものだと思っていました。
    記事を読んで、「あ、違うんだ」と。

    ユーラミンにつきましては実は布団としてどうなのかが非常に興味が有るのですが、それはさておき。
    吸音材は手持ちの材料で以前実験しましたことがあるのですが、その時は軽くふわっと入れる程度の使い方でした。
    グラスウール、白い合成綿、タオル、そして自作戸澤式レゾネーター。
    一番中高音が素直といいますか平面バッフルのような鳴り方に驚いたのが自作戸澤式なんですが、バネ的な粘りがないのでこだわるなら他の材料とミックスかな、とか思って。

    そのバネの成分を積極利用するのがAS方式(だからフラフラのサスペンションと頑丈なコーン紙が必要)、そうなるとユーラミンがパンパンのダイヤトーンとか急に聞いてみたくなりました。
    どんな音なのかなぁ・・・・・

  2. ユーミランは布団用としても122pありますね。
    良いダウンは127p以上ですけどね。^^;

    最適化されたASシステムは、それはもう素晴らしいですよ。\(^-^)/

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