高橋翁のDENON SC−900をチューン! 翁の納得は得られるか!
今回、ヒグラシ・黒アゲハ 貼付隊・関西小規模部隊(僕と家内の2人だけ)は大阪は堺市にお住まいの超ベテラン・オーディオマニア、高橋翁の館へ出撃してきました。
無限の可能性の広がる革新の一日
Ge3との出会いは2003年3月初旬、ひょんな事から銀蛇と芋蔓をモニターした事が始まります。
ちょうどその時、私はAVビレッジ誌で話題のX処理SPケーブルを入手し、その音質改善に驚いていました。そのX処理でも充分満足だったのですが、銀蛇、芋蔓のエージングが進むにつれ「これはただ者では無い」との衝撃を受けました。
今まで、雑誌等で推薦されるまま数々のアクセサリー類に手を染めて来ましたが、これ程の興奮は初めてです。
ボリュームを上げるにつれ、音は崩れる事無く、益々、立体感と奥行きを増して行くのです。
その後4月20日にはGe3貼付隊に来て貰う事となりました。SPのチューンアップを依頼したからです。
チューンアップ対象のSPはDENONのSC−900です。このSPは今から13年くらい前、MJ誌でK氏が賞賛されていた記事に共感し求めたモノです。 TWと中低音ユニット2個、ドロンコーンからなり、充実した低域と高級なホーン型TWが売りのSPでした。特にTWはK氏が絶賛されていたのを良く覚えて います。
私のオーディオ歴は35年くらいで、その間SPはタンノイ、マグネバン、スペンドール等で、現在はスペンドールとこのDENONを良く聴いています。自己流ですが内部配線と吸音材は変更してそれなりの成果を上げていました。
貼付隊による作業自体は手慣れた感じで一見簡単そうです。でもユニットが多いので半日作業でした。 先ず、SP内部の吸音材を全部取り出してから、黒アゲハ、ヒグラシ、琴引をそれぞれのユニットに装着して、リプトンのティバックをぶら下げて完了です。
今回はドロンコーンには手を加えないとの事です。
貼付隊には「音が落ち着くまで数日かかる」と脅かされていたのですが、意外にも作業直後の音でも、素晴らしいの一言に尽きました。 私は更に菱餅を加えました。
菱餅とシステムとのエージングが進むにつれ、3日目位からですか、私の求める理想の音に近づいて来ました。それは私のオーディオ同士と常に言っているヘッドフォンの音(私の場合はビクターHP−D1000)をリスニングルームに再現すると言うことです。
私の好みは弦楽器ですが、今回のチューンでバイオリンの弦の擦る音、倍音、胴鳴等が生々しく再現される様になりました。本当に今まで何をやっても成果が出ず「部屋が悪いから...」と諦めていたのです。
また、相乗効果と言うのでしょうか? 今まで音のためにトライしてみたけれど、今ひとつ納得できていなかった事が確認できるようになってきました。
例えば、アース棒です。家を建てるときに電気屋さんに勧められるまま、直径1cm長さ1mの銅棒を2本も土地に埋めたのですが、その効果は?と言うと、 さっぱり判らないのが本音でした。 でも、今回のチューン後、それが判るのです。全く違うのです。やっとその効果を確認できたしだいです。
今後もオーディオマニアの習性として試行錯誤を続けるかも知れません。でも、これで1つの土台が出来たと考えると安心です。
で、次のトライは...と、浮かれているのです。
2003.6.3 高橋定男