1.なぜチューンが必要か
きさ:そもそも、なんでSPシステムにチューンアップが必要なのか判る?
つる:「鳴っているけれども、リアリティが足りない」から…?
きさ:そうなんだけど…
Audioを趣味としている人が、
出来るだけいいものを買って、
いいものに仕上げて、
いいセッティングにして、
…っていうのを研究してはるやんか?
で、部屋もいじって…っていう人が多いけど、
「何のためにそうしてるのか?」
それが判る?
つる:「音のために」はあるけど、「どんな音のために」ってこと、目的ですか?
きさ:いや、あの〜、たとえばね、
消極的な理由やったら、
「隣に音がきこえるから、壁とかをしっかりしてるねん」
っていう人も多いやろうけど、
多くの人は「より良くしたいから」床を強くしたいとか…
で、
そういう積極的な理由を元に、
みんなやってはるとおもうねんな。
つる:うんうん。
きさ:だから、カーテン引いたりするのもそういうことやんか?
ガラスに反射する音を直接聞くのが嫌やから、カーテン引く、とか。
つる:うん。
きさ:そしたら今度は、
「音場」っていうものを設えたいが為に
色んなことをしはんねん。
んで、それはまぁ、
そういうテクニックがあるから、
それはまたその時に話するとして、
まず、
「出てくる音に満足してますか?」
ってことやね。
つる:うん。
きさ:んで、「満足してる」って人には、
あんまり出会ったことがないわけ。
つる:きささんでも?
きさ:ぼくでも。
つる:色々しているけど、満足していない?
きさ:うん。次々欲がある。
当然やン?
欲がある世界が、趣味になって続けられるんやとおもうんやけど、
つる:確かに(笑)
きさ:その一番やりたいことの、率の高い問題は?っていうと、
要約したら「リアリティ」やとおもうねん。
色々な人の意見を聞いてると、人によってリアリティーというモノが違ってると
言うことが最近判ってきたんやけど、それについて語るとまた長いので・・・
Ge3的リアリティが好きな人について語りますよ。
つる:は〜い。
きさ:なんか、二枚くらいカーテンの向こうで鳴っている様な音って聞いたこと無いかな?
フルートが笛に聞こえるとか、トランペットが風船みたいな音してるとか…
つる:うんうん。(頷)
ああ〜、なんか、もんにゃりとした音してるわ〜…みたいな。
きさ:そうそれそれ。
ちょっとでも、そんな音を良うしようとおもて、みんなやってると思うねん。
つる:うい。
きさ:で、その大きな理由を、
「どこが悪いねん?」って順番に調べていくと、
AMPはたぶん悪くないねん。
大抵のAMPは、もうそこそこの、それなりの性能があるんよ。
んでも、SPの方は、あまり進歩してないねん。
100年程前からね。
エジソンが蓄音機を作ってた時代から、本質的には、あ〜んまり変わってないねん。
紙は紙やし、形もあんなんやし、磁石でできてるしね。
だから、そこに手を入れた方が速いと思った訳、僕はね。
つる:ふむむ。
きさ:じゃぁ、素人っていうのか、素人にケの生えた程度でも、
その「構造的な問題に手を入れる方法」を探ろう、っていうのが
Ge3製品セットの「はじめの第一歩」であり「Ge3的な基本チューン」やねん。
つる:ほあ〜。
きさ:メーカーがやってないからね。
つる:はい。(苦笑)
<つづく>
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